○常陸太田市個人情報の安全管理措置に関する規程

令和7年5月30日

訓令第5号

(趣旨)

第1条 この規程は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」という。)第66条第1項の規定により、保有個人情報を安全かつ適正に取り扱うための措置について、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規程において使用する用語は、法で使用する用語の例による。

(総括保護管理者)

第3条 保有個人情報に関する総合的な管理を図るため、総括保護管理者(以下「総括」という。)を置き、副市長をもって充てる。

2 総括は、本市の全ての保有個人情報の管理に関する事務を総括する。

(保護管理者)

第4条 各課等における安全管理措置を講ずるため、保有個人情報を取り扱う課等に、保護管理者(以下「管理者」という。)を置き、当該課等の長をもって充てる。

2 管理者は、当該課等における全ての保有個人情報を適切に管理する。

3 保有個人情報を情報システムで取り扱う場合、管理者は、当該情報システムの管理者と連携して、その任に当たる。

(保護担当者)

第5条 管理者を補佐し、当該課等における保有個人情報の管理に関する事務を担当するため、保護担当者(以下「担当者」という。)を1人又は複数人置く。

2 担当者は、管理者が当該課等の職員のうちから指定する。

(監査責任者)

第6条 保有個人情報の管理の状況を監査するため、監査責任者を置く。

2 監査責任者は、保有個人情報開示請求を主管する部等の長をもって充てる。

(個人情報安全管理委員会)

第7条 総括は、保有個人情報の管理に係る重要事項の決定、連絡及び調整等を行うため必要があると認めるときは、常陸太田市個人情報安全管理委員会(以下「委員会」という。)を設け、定期に又は随時に開催する。

2 委員会に委員長及び副委員長を置く。

3 委員長は、総括をもって充てる。

4 委員長は、会務を総括し会議の議長となる。

5 副委員長は、保有個人情報開示請求を主管する部の長をもって充てる。

6 委員は、保有個人情報を所管する部の長をもって充てる。

7 委員長が必要と認めたときは、委員会に関係職員等の出席を求めることができる。

8 委員会の庶務は、保有個人情報開示請求を主管する課において処理する。

(教育研修)

第8条 総括及び管理者は、保有個人情報の取扱いに従事する職員(会計年度任用職員を含む。以下同じ。)に対し、保有個人情報の取扱いについて理解を深め、個人情報の保護に関する意識の高揚を図るための啓発その他必要な教育研修を行う。

2 総括及び管理者は、保有個人情報を取り扱う情報システムの管理事務に従事する職員に対し、保有個人情報の適切な管理のために、情報システムの管理、運用及びセキュリティ対策に関して必要な教育研修を行う。

3 総括は、管理者及び担当者に対し、各課等の現場における保有個人情報の適切な管理のための研修を定期的に実施する。

4 管理者は、当該課等の職員に対し、保有個人情報の適切な管理のため、総括の実施する研修への参加の機会を付与する等の必要な措置を講ずる。

(職員の責務)

第9条 職員は、法の趣旨にのっとり、関連する法令等並びに総括、管理者及び担当者の指示に従い、保有個人情報を取り扱わなければならない。

(アクセス制限)

第10条 保有個人情報にアクセスする権限を有する者は、保有個人情報の秘匿性等その内容に応じ、当該保有個人情報の利用目的を達成するために必要最小限の職員に限定する。

2 保有個人情報にアクセスする権限を有しない職員は、保有個人情報にアクセスしてはならない。

3 職員は、アクセスする権限を有する場合であっても、業務上の利用目的以外の目的で保有個人情報にアクセスしてはならない。

(複製等の制限)

第11条 管理者は、次に掲げる行為については、当該保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて、当該行為を行うことができる場合を必要最小限に限定し、必要に応じ職員に対し、指示を行う。

(1) 保有個人情報の複製又は送信

(2) 保有個人情報が記録されている媒体の外部への送付又は持ち出し

(3) その他保有個人情報の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為

(誤りの訂正等)

第12条 職員は、保有個人情報の内容に誤りを発見した場合には、管理者の指示に従い、訂正等を行う。

(媒体の管理等)

第13条 職員は、保護管理者の指示に従い、保有個人情報が記録されている媒体を定められた場所に保管するとともに、必要があると認めるときは、耐火金庫、施錠可能な書庫等に保管しなければならない。

2 保有個人情報が記録されている媒体を外部へ送付し、又は持ち出す場合には、原則として、パスワード等(パスワード、ICカード、生体情報等をいう。以下同じ。)を使用して権限を識別する機能(以下「認証機能」という。)を設定する等のアクセス制御のために必要な措置を講ずる。

(誤送付等の防止)

第14条 職員は、保有個人情報を含む電磁的記録又は媒体の誤送信、誤送付、誤交付又はウェブサイト等への誤掲載を防止するため、個別の事務又は事業において取り扱う個人情報の秘匿性等その内容に応じ、複数の職員等で確認できるよう必要な措置を講ずる。

(廃棄等)

第15条 職員は、保有個人情報又は保有個人情報等が記録されている媒体(端末及びサーバーに内蔵されているものを含む。)が不要となった場合には、管理者の指示に従い、当該保有個人情報の復元又は判読が不可能となる方法により、当該保有個人情報の消去又は当該媒体の廃棄を行う。

2 保有個人情報の消去又は媒体の廃棄を委託して行う場合(2以上の段階にわたる委託をして行う場合を含む。)には、必要に応じて職員が消去及び廃棄に立会い又は写真を付した消去及び廃棄を証明する書類を受け取り、委託先において消去及び廃棄が確実に行われていることを確認する。

(保有個人情報の取扱状況の記録)

第16条 管理者は、保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて、台帳等を整備して、当該保有個人情報の利用及び保管等の取扱いの状況について記録する。

(外国での取扱い)

第17条 保有個人情報が、外国において取り扱われる場合(民間事業者が提供するクラウドサービスを利用する場合において当該クラウドサービスを提供する事業者の所在する国が外国であるとき、又は保有個人情報が保存されるサーバーの所在する国が外国であるときを含む。)は、当該外国の個人情報の保護に関する制度等を把握した上で、保有個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講ずる。

(情報システムにおける保有個人情報の処理)

第18条 職員は、保有個人情報について、一時的に加工の処理を行うため複製を行う場合には、その対象を必要最小限に限り、処理終了後は不要となった情報を速やかに消去する。この場合において、管理者は、当該保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて、随時、消去の実施状況を確認する。

(保有個人情報の提供)

第19条 管理者は、法第69条第2項第3号及び第4号の規定により、行政機関等以外の者に保有個人情報を提供する場合には、法第70条の規定により、原則として、提供先における利用目的、利用する業務の根拠法令、利用する記録範囲及び記録項目、利用形態等について提供先との間で書面(電磁的記録を含む。)を取り交わす。

2 管理者は、法第69条第2項第3号及び第4号の規定により、行政機関等以外の者に保有個人情報を提供する場合には、法第70条の規定により、安全確保の措置を要求するとともに、必要があると認めるときは、提供前又は随時に実地の調査等を行い、措置状況を確認してその結果を記録するとともに、改善要求等の措置を講ずる。

3 管理者は、法第69条第2項第3号の規定により、他の行政機関等に保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、法第70条の規定により、前2項に規定する措置を講ずる。

4 特定個人情報は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)に規定する場合を除き、提供してはならない。

(業務の委託等)

第20条 保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、個人情報(特定個人情報を含む。以下この条において同じ。)の適切な管理を行う能力を有しない者を選定することがないよう、必要な措置を講ずる。この場合において、管理者は、契約書、仕様書等に、次に掲げる事項を明記するとともに、委託先における責任者及び業務従事者の管理体制並びに実施体制及び個人情報の管理の状況についての検査に関する事項等の必要な事項について書面で確認する。

(1) 個人情報に関する秘密保持、目的外利用の禁止等の義務に関する事項

(2) 再委託(再委託先が委託先の子会社(会社法(平成17年法律第86号)第2条第1項第3号に規定する子会社をいう。)である場合及び2以上の段階にわたる委託をして行う場合を含む。以下同じ。)の制限又は事前承認等再委託に係る条件に関する事項

(3) 個人情報の複製等の制限に関する事項

(4) 個人情報の安全管理措置に関する事項

(5) 個人情報の漏えい等の事案の発生時における対応に関する事項

(6) 委託終了時における個人情報の消去及び個人情報が記録されている媒体の返却に関する事項

(7) 法令及び契約に違反した場合における契約の解除、損害賠償責任その他必要な事項

(8) 契約内容の遵守状況についての定期的報告に関する事項及び委託先における委託された個人情報の取扱状況を把握するための監査等に関する事項(再委託先の監査等に関する事項を含む。)

2 保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、取扱いを委託する個人情報の範囲は、委託する業務内容に応じて必要最小限でなければならない。

3 保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、委託する業務に係る保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて、作業の管理体制及び実施体制や個人情報の管理の状況について、実地検査又は書面による報告により確認する。

4 委託先において、保有個人情報の取扱いに係る業務が再委託される場合には、委託先に第1項に規定する措置を講じさせるとともに、再委託される業務に係る保有個人情報の秘匿性等に応じて、委託先を通じて又は委託元自らが前項に規定する措置を実施する。

5 保有個人情報の取扱いに係る業務を派遣労働者によって行わせる場合には、労働者派遣契約書に秘密保持義務等個人情報の取扱いに関する事項を明記する。

6 保有個人情報を提供し、又は業務委託する場合には、漏えい等による被害発生のリスクを低減する観点から、提供先の利用目的、委託する業務の内容、保有個人情報等の秘匿性等その内容などを考慮し、必要に応じ、特定の個人を識別することができる記載の全部又は一部を削除し、又は別の記号等に置き換える等の措置を講ずる。

(事案の報告及び再発防止措置)

第21条 保有個人情報の漏えい等、安全管理の上で問題となる事案又は問題となる事案の発生のおそれを認識した場合に、その事案等を認識した職員は、直ちに当該保有個人情報を管理する管理者に報告する。

2 管理者は、前項の報告があったときは、被害の拡大防止又は復旧等のために必要な措置を速やかに講ずる。ただし、外部からの不正アクセス、不正プログラムの感染が疑われる当該端末等のネットワークの切断等の被害の拡大防止のため直ちに行い得る措置については、直ちに行う。

3 管理者は、前項の措置を講じた後は、速やかに、事案の発生した経緯、被害状況等を調査し、その調査結果を市長及び総括に報告する。

4 管理者は、事案の発生した原因を分析し、再発防止のために必要な措置を講ずるとともに、同種の業務を実施している課に再発防止措置を共有する。

5 管理者は、漏えい等が生じた場合であって、法第68条第1項の規定による個人情報保護委員会への報告及び同条第2項の規定による本人に対する通知を要する場合には、総括の指示を受け、事実関係及び再発防止策の公表、当該事案に係る保有個人情報の本人への連絡等の措置を講ずる。また、市民の不安を招きかねない場合には、当該事案の内容、経緯、被害状況等について、速やかに個人情報保護委員会へ情報提供を行う。

(監査)

第22条 監査責任者は、保有個人情報の管理の状況について、必要に応じて随時に監査(外部監査を含む。以下同じ。)を行い、その結果を総括に報告する。

(点検)

第23条 管理者は、各課等における保有個人情報の記録媒体、処理経路、保管方法等について、定期又は必要に応じ随時に点検を行い、必要があると認めるときは、その結果を総括に報告する。

(評価及び見直し)

第24条 総括は、監査又は点検の結果等を評価し、必要があると認めるときは、保有個人情報の安全管理措置に係る方法を見直す等の措置を講ずる。

(その他)

第25条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この訓令は、公布の日から施行する。

常陸太田市個人情報の安全管理措置に関する規程

令和7年5月30日 訓令第5号

(令和7年5月30日施行)