帯状疱疹とワクチン接種について
■帯状疱疹とは
帯状疱疹は,多くの人が子どものときに感染する水痘(水ぼうそう)の「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因で起こります。
水痘が治った後も,ウイルスは体内に潜伏していて,疲労やストレス,加齢などによって免疫力が低下すると,ウイルスが再び活性化して,帯状疱疹を発症します。
以前は,水痘を発症している子どもと接触することによって,大人はウイルスに対する免疫を高めていましたが,子どもの水痘ワクチンが定期接種化されて以降,水痘の流行が激減したため,免疫を高める機会が少なくなっています。
現在日本では,年間約60万人が帯状疱疹を発症していると推定されており,80歳になるまでに約3人に1人が帯状疱疹にかかると言われています。
■症状について
体の片側の一部にピリピリとした痛みが現れ,その部分に水疱を伴う赤い発疹が出てきます。症状の多くは上半身に現れますが,顔や目,頭などに現れることもあります。
皮膚の症状は3~4週間で治まりますが,高齢の方は,症状が長引いたり,発疹が治った後も痛みが残ること(帯状疱疹後神経痛)もあります。
気になる症状があるときには,早めに受診しましょう。
■予防について
・過労やストレスを避け,十分な休息をとりましょう。
・バランスの良い食事を心がけましょう。
・散歩やウォーキングなど,適度に運動を行いましょう。
・十分な睡眠時間を確保しましょう。
帯状疱疹にかからないために,日頃から体調管理を心がけ,免疫力が低下しないようにすることが大切です。
■ワクチンの予防接種について(50歳以上の方のみ)
帯状疱疹の予防には,50歳以上の方を対象としたワクチンがあります。
ワクチンは,乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」(生ワクチン)と乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」(不活化ワクチン)の2種類があります。
予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが,帯状疱疹の発症率低下や重症化予防が期待できます。
ワクチンは任意接種のため,費用は全額自己負担となります。
接種を希望する場合には,かかりつけ医やワクチン接種を行っている医療機関へご相談ください。
予防接種による効果や副反応などについて理解いただいた上で,接種の判断をしてください。
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- 2022年6月7日
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