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教育・文化・スポーツ

ちょっと寄り道(天下野地区)

「広報ひたちおおた」で連載中のコーナー「ちょっと寄り道」で紹介した地域の見どころを紹介します。

天下野地区

写真 地域名 見どころ
兜岩 天下野一区

兜岩(かぶといわ)

天下野1区には兜と呼ばれる大岩があります。この兜岩は大きさもさることながら,実に不思議なことに山田川の真ん中に鎮座していて,大水が出たときにも流されず,その位置に姿をとどめています。私が子供のころは,下流に堤があったので現在より川の水位が高く,兜岩の周辺で泳いだり魚釣りをしたり,度胸試しで岩の上から飛び込んで遊んでいました。歴史的にみると,江戸時代に加藤寛斎が記した「常陸国北郡里程間数之記」には,信田小太郎の鎧掛岩と紹介されていたり,白蛇が守った鹿島神社として民話が残っていたりと,数々の伝説がある大岩です。

木村 天下野二区

木村謙次の墓

木村謙次は宝暦2年水府村天下野万城内で生まれました。16歳のとき水戸の立原翠軒について経史を修め,19歳のとき京都の名医に師事,水戸藩の侍医にも師事して医学の研究にも努めました。謙次は医を生業とする一方,天下国家を論じました。寛政元年には農政を論じた「足民論」を著し,同七年には丹沢国(兵庫)でこんにゃく「凍みこん」の製造法を学び,天下野の一大特産物として賞賛を博しました。また,植樹造林の奨励,木炭の供給,楮の栽培,和唐紙の製法,煙草耕作の改良にも力を注ぎ,郷倉を設けるなど,生活基盤確立に数々の尽力をしています。

寛政10年蝦夷地探検隊として北方領土を巡り,日本人として初めて国土「エトロフ」の木標を建立。
文化8年,病に倒れ60歳で生涯を閉じました。

愛宕 天下野三区

愛宕神社(御所山の井戸)

天下野町三区は宿場として栄えてきました。宿場の中心から,西に入ったところに,愛宕神社があります。この愛宕神社は,永享二年(1430年)建立の御所山恵定院安徳寺の跡の一部で,地元ではおわだご様と呼ばれ親しまれてきました。
神社の入り口鳥居付近には,かわいらしいお地蔵様や恵比寿様,二十三夜と刻まれた石碑があります。鳥居をくぐると,向かって右側が太陽,左側が月を現したような石灯籠が建っています。
愛宕神社の後ろには,御所山の井戸と呼ばれる古井戸があり,その井戸の底から人の声が聞こえると言われていて,天下野の七不思議のうちの一つであるとともに,御所山は「御所山の晩鐘」として天下野八景のひとつにもなっています。

天道大日如来 天下野四区

天道大日如来の石碑

天下野地区の中心部から東方を眺めると天気山という山があります。春分・秋分の日には,太陽がこの山から昇ってくることから,このあたりの地名を高陽と名付けたといわれています。山の頂上付近には,天保4年(1833年)に建てられた3体の石碑があり「天道大日如来」「天保四癸巳(みずのとみ)歳 天気山」「八月吉祥日 惣村中」と刻まれています。30年前までは,地元の老人会が,正月にお神酒やお供え物を持参して,1年間の家内安全を願いました。天保4年を調べてみると,関東から東北にかけて天候不順になり,大飢饉になった年。祖先の魂がこの石碑に込められているように思われます。

赤岩 天下野五区

赤岩展望台

天下野町五区には素晴らしい眺望の展望台があります。それが「赤岩展望台」です。「赤岩展望台」は,平成23年に地元住民が資材を運んで,一から作った自慢のスポット。
竜神大吊橋を上から見渡せるほか,明山や男体山が見渡せる知る人ぞ知る絶景ポイントです。
展望台までは多少険しい山道が続きますが,展望台からの絶景はその疲れを癒してくれることと思います。季節によって違った景色を見せてくれる天下野の自然は,地元の大切な宝物です。
お近くにお越しの際は,ぜひ赤岩展望台まで足を延ばしてみてください。

ろっく 天下野六区 

東金砂神社

天下野町六区には,みなさんにご紹介したいお宝がたくさんあります。その中で,今回ご紹介するのは東金砂神社です。東金砂神社は大同元年(806)宝珠上人が近江国比叡山日吉権現を勧請・開基し,国家安泰・五穀豊穣の祈願所としました。
また,源頼義とその子義家が奥州征伐の際,戦勝を祈願して奉納したとされる太刀や長巻が御宝刀として大切に保管されています。 
72年に1度,日立市水木浜まで渡御する磯出大祭礼がおこなわれることでご存知の方も多いのではないでしょうか。毎年2月11日には嵐や災害を除き,豊作を祈願する「嵐除祭」が境内の田楽堂で行われています。

 

 

 

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