○常陸太田市自立支援医療費(育成医療)支給認定事務処理要領

平成25年3月29日

訓令第13号

(目的)

第1条 常陸太田市自立支援医療費(育成医療)支給認定実施要綱(平成25年常陸太田市告示第50号。以下「要綱」という。)に基づく自立支援医療費の支給認定(以下「支給認定」という。)の事務手続について定めるもののほか必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この要領において次の各号に掲げる用語は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 受診者 指定自立支援医療を実際に受ける者をいう。

(2) 受給者 自立支援医療費の支給を受ける者をいう。

(3) 申請者 申請者自立支援医療費の支給認定を申請しようとする者をいう。

(4) 世帯 住民基本台帳上の世帯をいう。

(5) 『世帯』 自立支援医療費の支給に際し支給認定に用いる世帯をいう。

(所得区分)

第3条 自立支援医療費については、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「法」という。)第58条第3項の規定により、自己負担について受診者の属する『世帯』の収入や受給者の収入に応じ区分(以下「所得区分」という。)を設け、所得区分ごとに負担上限月額(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行令(平成18年政令第10号。以下「令」という。)第35条第1項に規定する負担上限月額をいう。以下同じ。)を設けることとする。

(1) 所得区分及びそれぞれの負担上限月額は次のとおりとする。

 生活保護 負担上限月額 0円

 低所得1 負担上限月額 2,500円

 低所得2 負担上限月額 5,000円

 中間所得層 負担上限月額設定なし

 一定所得以上 自立支援医療費の支給対象外

(2) 前号の所得区分のうち中間所得層について、受診者が高額治療継続者(令第35条第1項第1号に規定する高額治療継続者をいう。以下「重度かつ継続」という。)に該当する場合には、次のとおり別途所得区分を設け、それぞれの負担上限月額を設けるものとする。

エ’ 中間所得層1 負担上限月額 5,000円

エ” 中間所得層2 負担上限月額 10,000円

(3) 第1号の所得区分のうち中間所得層に該当する受診者であって高額治療継続者に該当しない者は、平成27年3月31日までの間は、次のとおり別途所得区分を設け、それぞれの負担上限月額を設けるものとする。

エ’ 中間所得層Ⅰ 負担上限月額 5,000円

エ” 中間所得層Ⅱ 負担上限月額 10,000円

(4) 第1号の所得区分のうち一定所得以上については、受診者が「高額治療継続者」に該当する場合には、平成27年3月31日までの間は、自立支援医療費の支給対象とし、次のとおり別途所得区分及び負担上限月額を設けるものとする。

オ’ 一定所得以上(重度かつ継続)負担上限月額 20,000円

(5) 第1号の所得区分のうち生活保護の対象は、受診者の属する世帯が生活保護法(昭和25年法律第144号)による生活保護受給世帯(以下「生活保護世帯」という。)又は中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)による支援給付受給世帯(以下「支援給付世帯」という。)である場合であるものとする。

(6) 第1号の所得区分のうち低所得1の対象は、受診者の属する『世帯』が市町村民税世帯非課税世帯(注1)であって、受給者に係る次に掲げる収入の合計金額が800,000円以下である場合で、かつ、所得区分が生活保護の対象ではない場合であるものとする。

・地方税法上の合計所得金額(注2)

(合計所得金額がマイナスとなる者については、0とみなして計算する。)

・所得税法上の公的年金等の収入金額(注3)

・その他厚生労働省令で定める給付(注4)

(注1)「市町村民税世帯非課税世帯」とは、受診者の属する『世帯』の世帯員(世帯員の具体的な範囲は、第6条第1項による。)が自立支援医療を受ける日の属する年度(自立支援医療を受ける日の属する月が4月から6月である場合にあっては、前年度)分の地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による市町村民税が課せられていない者又は市町村の条例で定めるところにより当該市町村民税を免除された者(当該市町村民税の賦課期日において同法の施行地に住所を有しない者を除く。)である世帯をいう。

(注2)「合計所得金額」とは、地方税法第292条第1項第13号に規定する合計所得金額をいう。

(注3)「公的年金等の収入金額」とは、所得税法(昭和40年法律第33号)第35条第2項第1号に規定する公的年金等の収入金額をいう。

(注4)「その他厚生労働省令で定める給付」とは、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則第54条各号に掲げる各給付の合計金額をいう。

(7) 第1号の所得区分のうち低所得2の対象は、受診者の属する『世帯』が市町村民税世帯非課税世帯(均等割及び所得割双方の非課税)である場合であって、かつ、所得区分が生活保護及び低所得1の対象ではない場合であるものとする。

(8) 第1号の所得区分のうち中間所得層の対象は、受診者の属する『世帯』に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が235,000円未満の場合であって、かつ、所得区分が生活保護、低所得1及び低所得2の対象ではない場合であるものとする。

(9) 第1号の所得区分のうち一定所得以上の対象は、受診者の属する『世帯』に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が235,000円以上の場合であるものとする。

(10) 第2号の所得区分のうち’中間所得層1の対象は、中間所得層の対象のうち、受診者が「高額治療継続者」に該当し、かつ、受診者の属する『世帯』に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が33,000円未満である場合であるものとする。

(11) 第2号の所得区分のうち”中間所得層2の対象は、中間所得層の対象のうち、受診者が「高額治療継続者」に該当し、かつ、受診者の属する『世帯』に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が33,000円以上235,000円未満の場合であるものとする。

(12) 第3号の所得区分のうち’中間所得層Ⅰの対象は、中間所得層の対象のうち、受診者の属する『世帯』に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が33,000円未満である場合であるものとする。

(13) 第3号の所得区分のうち”中間所得層Ⅱの対象は、中間所得層の対象のうち、受診者の属する『世帯』に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が33,000円以上235,000円未満の場合であるものとする。

(14) 第8号から第13号までにおいて、市町村民税額(所得割)の合計を判断する場合には、第6条第1項に基づくこととする。

(15) オ’一定所得以上(重度かつ継続)の対象は、一定所得以上の対象のうち、受診者が「高額治療継続者」に該当する場合であるものとする。

(『世帯』)

第4条 『世帯』については、次項のただし書き以降の場合を除き、受診者と同じ医療保険に加入する者をもって、生計を一にする『世帯』として取り扱うものとする。

2 家族の実際の居住形態にかかわらず、また、税制面での取扱いにかかわらず、医療保険の加入関係が異なる場合には別の『世帯』として取り扱う。ただし、受診者と受給者が同一の医療保険に加入していない場合は、受診者と受給者を同一の『世帯』とみなすものとする。

3 申請に当たっては、要綱に定める自立支援医療費(育成医療)支給認定申請書(様式第1号。以下「申請書」という。)、受給者の氏名が記載(被保険者本人として記載又は被扶養者として記載)されている被保険者証・被扶養者証・組合員証など医療保険の加入関係を示すもの(以下「被保険者証等」という。)の写し(受給者のものに加えて受診者の氏名が記載されている被保険者証等の写しも同時に)を提出させるものとする(カード型の被保険者証等については、その券面の写しが該当。以下同じ。)併せて、受診者の属する『世帯』に属する他の者の氏名が記載された被保険者証等の写しを提出させるものとする。

4 受診者が国民健康保険の被保険者である時は、申請者の提示した被保険者証等の写しについて、『世帯』全員のものか住民票の提出を求める、又は職権で調査する等の方法によって確認を行うものとする。

5 『世帯』に属する他の者の氏名が記載された被保険者証等の写しについては、被保険者証等の形式や加入している医療保険によって、第6条のとおり所得区分の認定に際して対象となる者の範囲が異なることから、提出する必要のある範囲が異なることとなる点に留意することとする。

6 「市町村民税世帯非課税世帯」や市町村民税額(所得割)の『世帯』における合計額については、受診者の属する『世帯』の世帯員(世帯員の具体的な範囲は第6条第1項による。)が自立支援医療を受ける日の属する年度(自立支援医療を受ける日の属する月が4月から6月である場合にあっては、前年度)の課税状況を基準として判断することが基本となるが、自立支援医療を受ける日の属する月が4月から6月である場合であって、7月以降も継続して自立支援医療を受けることとなっているときには、これらに該当するかどうかにつき7月に再確認を行うことは必ずしも要さない。ただし、個別の判断によって再確認を行うことは妨げないこととする。

7 加入している医療保険が変更となった場合など『世帯』の状況が変化した場合は、新たな被保険者証の写し等必要な書面を添付の上、速やかに変更の届出をさせるものとする。なお、『世帯』の状況の変化に伴い支給認定の変更が必要となった場合には、別途、支給認定の変更の申請が必要となる点に留意することとする。

(『世帯』の所得の認定)

第5条 『世帯』の所得は、申請者の申請に基づき認定するものとする。

2 所得の確認は、提出資料や申請者への聞き取りを基に行い、所得が一切確認できない時は、原則として所得区分をオ一定所得以上として取り扱うこととする。また、市町村民税額(所得割)が235,000円未満であることについてのみ確認できた場合は、所得区分をエ中間所得層として取り扱うこととし、第3条第1項第2号に該当する場合は所得区分をエ”中間所得層2と、第3条第1項第3号に該当する場合は所得区分をエ”中間所得層Ⅱとして取り扱うこととする。さらに、市町村民税非課税であることについてのみ確認できた場合には、所得区分をウ低所得2として取扱うものとする。

3 『世帯』の所得の確認は、各医療保険制度の保険料の算定対象となっている者の所得を確認するものとする。

(『世帯』の所得区分の認定)

第6条 『世帯』の所得区分は、受診者の属する『世帯』のうち、各医療保険制度で保険料の算定対象となっている者(例えば、健康保険など被用者保険では被保険者本人、国民健康保険又は後期高齢者医療制度では被保険者全員)に係る市町村民税の課税状況等を示す公的機関発行の資料に基づき認定するものとする。また、各医療保険制度における自己負担の減額証等に基づいて市町村民税が非課税であることを認定しても差し支えないものとする。なお、所得区分がイ低所得1に該当するかどうかを判断する場合には、申請者の障害年金等、特別児童扶養手当等の受給状況を示す公的機関発行の適宜の資料に基づき認定するものとする。

2 法第12条に基づき、認定に際し必要な事項につき調査を行うことが可能であるが、申請の際に税情報や手当の受給状況等に係る調査についての同意を書面で得るような取扱い等を行うことは差し支えない。

3 所得区分は、支給認定の審査時に把握されている所得状況に基づき認定するものとする。なお、所得状況について定期的に職権で把握し、職権で把握した所得に応じた所得区分に変更することも差し支えない。

(支給認定の変更)

第7条 受給者が支給認定の変更の申請を行うときには、申請書に必要事項を記載し、変更の生じた理由を証する書類、要綱に定める自立支援医療受給者証(育成医療)(様式第3号。以下「受給者証」という。)を添えて提出させるものとする。なお、申請書及び受給者証の記載事項の変更のうち、負担上限月額(所得区分及び高額治療継続者の該当・非該当)及び指定自立支援医療機関以外の変更については、要綱に定める自立支援医療受給者証等記載事項変更届(様式第6号)をもって届出させるものとする。

2 申請を受け、所得区分の変更の必要があると判断した場合は、変更することを決定した日の属する月の翌月の初日から新たな所得区分に変更するものとし、新たな所得区分と負担上限月額を記載した受給者証を交付する。所得区分の変更の必要がないと判断した場合は、要綱に定める変更認定を行わない旨の通知書(様式第5号)を申請者に交付するものとする。

3 申請を受け、指定自立支援医療機関の変更の必要があると判断した場合は、変更することを決定した日以降より新たな医療機関に変更するものとし、新たな指定自立支援医療機関を記載した受給者証を交付する。指定自立支援医療機関の変更の必要がないと判断した場合は、変更認定を行わない旨の通知書を申請者に交付するものとする。

(負担上限月額管理の取扱い)

第8条 自立支援医療において負担上限月額が設定された者については、自己負担上限管理票を交付するものとする。

2 自己負担上限管理票の交付を受けた受給者は、指定自立支援医療機関で指定自立支援医療を受ける際に受給者証とともに自己負担上限管理票を医療機関に提示するものとする。

3 自己負担上限管理票を提示された指定自立支援医療機関は、受給者から自己負担を徴収した際に、徴収した自己負担額及び当月中にその受給者が指定自立支援医療について、支払った自己負担の累積額を自己負担上限管理票に記載する。当該月の自己負担の累積額が負担上限月額に達した場合は、自己負担上限管理票の所定欄にその旨を記載するものとする。

4 受給者から、当該月の自己負担の累積額が負担上限月額に達した旨の記載のある管理票の提出を受けた指定自立支援医療機関は、当該月において自己負担を徴収しないものとする。

(医療の種類と負担上限月額及び食事療養費)

第9条 自立支援医療の負担上限月額は、令第1条に規定される自立支援医療の種類ごとに設定されるものとする。よって、同一の受診者が育成医療と精神通院医療とを同一月に受けた場合について、それぞれの種類ごとに負担上限月額が適用され、異なる種類間では合算を行わないものとする。

2 所得区分がエ中間所得層である受給者が複数の疾病に関して支給認定を受けた場合において、高額治療継続者に該当する疾病等に係る認定を含む時は、当該複数疾病に係る自己負担の合計額について、高額治療継続者に係る負担上限額を適用するものとするものとする。

3 入院時の食事療養費については、所得区分がア生活保護及び生活保護移行防止のため食事療養費の減免措置を受けた受給者(以下「食費減免者」という。)以外の受給者には、医療保険における入院時の食事療養費に係る標準負担額と同額分を自己負担するものとし(健康保険の療養に要する費用の額の算定の例により算定した額が自立支援医療費の対象となりうるのだが、実際には医療保険が優先し、食事療養費分が医療保険から支払われるため、自立支援医療費からは食事療養費分が支払われないこととなる。)、食費減免者には、入院時の食事療養費に係る自己負担額を0円とするので、食費減免者以外の受給者とは異なり、自立支援医療費から医療保険の標準負担額相当部分が支給されることとなる(原則的に健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例により算定した額が自立支援医療費から支給されることとなるが、医療保険が優先するため、医療保険に加入している食費減免者については、最終的に医療保険の標準負担額相当部分のみが、生保世帯等で医療保険に加入していない食費減免者については、健康保険の食事療養費相当部分と標準負担額相当部分の合算分が、それぞれ自立支援医療費として支給されることとなる。)

4 入院時の食事療養に係る自己負担額については、負担上限月額を計算する際の自己負担額には含まれないことに留意するものとする。

(未申告者の取扱い)

第10条 非課税であることから申告しておらず、課税・非課税の確認がとれない者については、原則として、申告した上で非課税の証明書を取得するよう求め、その証明書を提出させるものとし、非課税であることが確認できない時は、所得区分をオ一定所得以上として取り扱う。なお、この場合においては、第3条第1項第4号の適用はないものとする。

(医療保険未加入者の取扱い)

第11条 自立支援医療費の申請の審査の段階で加入医療保険の把握を行い、加入手続を行っていない場合には、受診者又は保護者に対して手続きを促すとともに、被用者保険の加入者又は後期高齢者医療制度の被保険者となる場合や、生活保護世帯の医療扶助又は支援給付世帯の医療支援給付の対象となっている場合を除き、市の国民健康保険主管課に連絡し、国民健康保険の加入の手続が行われるようにするものとする。

2 自立支援医療費の受給者がその有効期間内に加入医療保険の資格を喪失した場合は、被用者保険の加入者となり得る場合や生活保護世帯又は支援給付世帯となり得る場合を除き、速やかに市の国民健康保険主管課に連絡し、国民健康保険の加入手続が行われるようにするものとする。

3 前2項の加入手続を行っている途上における申請に際しての『世帯』の取扱いについては、加入手続が完了した場合の『世帯』に準じて取り扱うものとする。

4 第1項及び第2項にかかわらず、申請者が正当な理由がなく医療保険の加入手続を行わない場合については、『世帯』の範囲及び所得の確認ができないことから、所得区分はオ一定所得以上として取り扱うものとする。この場合において、第3条第1項第4号の適用はないものとする。

(指定自立支援医療機関の窓口における自己負担額)

第12条 受給者の自己負担は、その性質上、医療保険制度における一部負担金の一部であるから、健康保険法第75条に規定する一部負担金の端数処理の規定が適用され、医療機関における自己負担の徴収に当たっては、10円未満の金額は、四捨五入して、自己負担を徴収するものとする。

(医療保険各法等との関連事項)

第13条 他法に基づく給付が行われる医療との関係については、令第2条に規定されているとおりであることとし、自立支援医療費の支給は、医療保険の自己負担部分を対象とするものとする。

(その他)

第14条 この要領に定めるもののほか必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、平成25年4月1日から施行する。

常陸太田市自立支援医療費(育成医療)支給認定事務処理要領

平成25年3月29日 訓令第13号

(平成25年4月1日施行)