○常陸太田市水道事業水道施設の破損事故に伴う損害賠償取扱要綱
平成27年1月15日
水管規程第1号
(目的)
第1条 この要項は、常陸太田市水道事業が管理する水道施設を破損させたことによって生じる損失を民法(明治29年法律第89号)第709条の規定に基づき、適正な賠償を請求するために必要な事項を定めることを目的とする。
(1) 水道施設 水道法(昭和32年法律第177号。以下「法」という。)第3条第8項に規定する施設及び付帯施設(給水管取出し管を含む。)をいう。
(2) 管理者 水道事業の管理者としての権限を行う市長をいう。
(3) 事故 水道施設の破損事故をいう。
(4) 原因者 事故を発生させた者をいう。
(5) 指定工事店 水道事業が法第16条の2第1項の指定をした工事事業者のうち、常陸太田市建設工事入札参加資格を有する者又は、小規模工事等契約希望者登録制度に登録している者のどちらかに該当する工事事業者
(事故処理)
第3条 原因者は、直ちに管理者に通報するとともに、遅滞なく水道施設の破損事故報告書(様式第1号)を提出しなければならない。
2 管理者は、前項の通報を受けたときは、直ちに担当職員を事故現場に派遣するものとする。この場合において、担当職員の数は、事故の状況に応じて管理者が決定する。
3 担当職員は、事故現場の検分を行うとともに速やかに指定工事店に連絡し、原形復旧のための工事(以下「復旧工事」という。)を発注するものとする。
4 指定工事店は、復旧工事を完了したときは、速やかに当該復旧工事に係る報告及び請求を行うものとする。
5 担当職員は、損害額を算出するとともに、事故の状況及び損害額を管理者に報告しなければならない。
6 管理者は、指定工事店からの報告及び担当職員から報告を受けた損害額に基づき、損害賠償額を決定する。
7 管理者は、決定した損害賠償額について、常陸太田市議会の議決後に、水道施設の破損請求書(様式第2号)により原因者に請求する。ただし、当該損害賠償額が常陸太田市水道事業及び工業用水道事業の設置等に関する条例(昭和43年常陸太田市条例第4号)第7条に規定する額に満たない場合は、常陸太田市議会の議決を要しない。
(損害賠償)
第4条 原因者は、原形復旧に要する費用等の損害賠償の責任を負う。
2 原因者は、請求された損害賠償金を指定期日までに支払わなければならない。
(損害額)
第5条 損害額は、次の各号に掲げる費用の合計とする。
(1) 復旧工事費 水道事業が算出した額
(2) 出動費 出勤した担当職員1人につき、事故処理のために出動した(時間外及び押し出し時間外)時間に別に定める職員の平均時間給を乗じて得た額
(3) 流出水費 損傷した配水管から流出する水量について、算出できる場合は当該水量とし、配水流量により算出できない場合は別表により算出した水量とする。
(4) 水道料金 常陸太田市水道事業給水条例(昭和51年条例第10号)第26条第1項に規定する料金を適用して算出した費用
(5) 応急給水費 事故による断水等に対応するため出動した担当職員1人につき、当該対応のために要した時間(時間外及び押し出し時間外)に別に定める職員の平均時間給を乗じて得た額
(6) 雑費 事故の対応のために要した燃料代、通信費等その他経費
3 第1項第2号又は第5号に規定する職員の平均時間給は、出動又は対応した職員の勤務時間が常陸太田市企業職員の給与の種類及び基準に関する条例(昭和43年常陸太田市条例第5号。以下この項において「給与条例」という。)第2条第1項に規する正規の勤務時間を超えた時間であった場合には、勤務時間に応じ、当該平均時間給に給与条例第9条に規定する時間外勤務手当に係る割合又は給与条例第10条に規定する休日勤務手当に係る割合を乗じて得た額とする。
(損害賠償額の特例)
第6条 この要綱により難い特別の事情があると管理者が特に認めたときは、前条の規定にかかわらず、これを考慮して損害賠償の額を決定することができるものとする。
(その他)
第7条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は管理者が別に定める。
附則
この要綱は、公布の日から施行する。
別表
水道施設破損事故による流出水量及び洗浄水量算出表
管径(mm) | 水量(t/h) | 破損度 | ||
1~30% | 31~60% | 61~100% | ||
30% | 60% | 100% | ||
φ13 | 5 | 1.5 | 3 | 5.0 |
φ20 | 16 | 4.8 | 9.6 | 16.0 |
φ25 | 28 | 8.4 | 16.8 | 28.0 |
φ30 | 44 | 13.2 | 26.4 | 44.0 |
φ40 | 92 | 27.6 | 55.2 | 92.0 |
φ50 | 163 | 48.9 | 97.8 | 163.0 |
φ75 | 341 | 102.3 | 204.6 | 341.0 |
φ100 | 727 | 218.1 | 436.2 | 727.0 |
φ150 | 2,112 | 633.6 | 1267.2 | 2,112.0 |
φ200 | 4,504 | 1,351.2 | 2,702.4 | 4,504.0 |
φ250 | 8,104 | 2,431.2 | 4,862.4 | 8,104.0 |
φ300 | 13,094 | 3,928.2 | 7,856.4 | 13,094.0 |
φ350 | 19,647 | 5,894.1 | 11,788.2 | 19,647.0 |
(備考)
1 管径φ13からφ50までの流出水量は、ウエストン公式により算出した。
2 管径φ75からφ350までの流出水量は、ウイリアム・ヘーゼン公式により算出した。
3 算出に係る水圧は0.40[MPa]、管の延長は5[m]、流速係数は100とした。