○常陸太田市職員等の公益通報に関する要項

令和6年7月12日

訓令第7号

(目的)

第1条 この訓令は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号)に基づき、職員等からの公益通報の処理に関し必要な事項を定めることにより、公益通報をした者の保護を図るとともに、公正かつ透明な市政運営に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員等 次のいずれかに該当し、又は該当していた者をいう。

 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職の職員及び同条第3項に規定する特別職の職員

 市から事務若しくは事業の委託を受け、又は当該事務若しくは事業に従事する者

 市の施設の指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。)の役員又は当該指定管理者が管理する施設の管理業務に従事する者

 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)に基づき市に派遣された者で、当該派遣業務に従事するもの

(2) 公益通報 職員等が市の事務事業に関し、次のいずれかに掲げる事実(以下「通報対象事実」という。)が生じ、又はまさに生じようとしていると思料するときに行う通報をいう。

 法令(条例、規則等を含む。)に違反又はこれに至るおそれのある事実

 人の生命、身体、財産若しくは生活環境を害し、又は害するおそれのある事実(に掲げるものを除く。)

 市民全体の公益に反するおそれのある事実(及びに掲げるものを除く。)

(3) 通報者 公益通報をした職員等をいう。

(公益通報の方法)

第3条 公益通報は、職員等公益通報書(様式第1号)により第5条第1項に規定する職員等通報窓口に行うものとする。

2 職員等は、公益通報を行う場合は、実名によらなくてはならない。

(通報者の責務)

第4条 通報者は、客観的かつ具体的な根拠に基づき、誠実に公益通報を行わなければならない。

2 通報者は、他人に損害を加える目的、不正の利益を得る目的その他の不正な目的で公益通報を行ってはならない。

(職員等通報窓口)

第5条 公益通報を取り扱うため、職員等通報窓口を総務部総務課に置く。

2 職員等通報窓口は、次に掲げる事務を所掌する。

(1) 公益通報の受付に関すること。

(2) 通報対象事実に係る事務を所掌する部署との連絡調整に関すること。

(3) 公益通報に係る相談に関すること。

3 職員等通報窓口の担当者は、自ら当事者となっている案件に関する公益通報の対応に関与してはならない。

4 職員等通報窓口は、職員等公益通報書を受け付けたときは、速やかに次条に規定する委員会に報告しなければならない。

(公益通報委員会の設置)

第6条 職員等からの公益通報を適切に処理するため、常陸太田市公益通報委員会(以下「委員会」という。)を置く。

2 委員会は、委員長及び委員をもって組織する。

3 委員長は、副市長の職にあるものを充てる。

4 委員は、総務部長及び総務課長をもって充て、公益通報の内容に応じ、市長が指名する者を委員に加える。

5 委員会は、委員長が招集し、会議の議長となる。

6 委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、あらかじめ指定した委員がその職務を代理する。

7 委員会は、次に掲げる事務を所掌する。

(1) 公益通報の受理又は不受理の決定

(2) 公益通報に係る調査及びその結果の市長への報告

8 委員が当事者となっている案件に関する公益通報については、当該委員は、委員会が当該委員から当該公益通報に係る事情を聴く必要があると認める場合を除き、委員会の会議に出席することができない。

9 委員会の庶務は、総務部総務課において処理する。

(公益通報の受理等)

第7条 委員会は、第5条第4項の規定による報告を受けたときは、公益通報の内容を審査し、当該公益通報を受理するか否かを決定しなければならない。

2 委員会は、公益通報の受理又は不受理を決定したときは、職員等公益通報受理(不受理)通知書(様式第2号)により、遅滞なく通報者に通知しなければならない。ただし、通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。

(調査の実施)

第8条 委員会は、前条第1項の規定により公益通報を受理する旨の決定をしたときは、次の手段により、遅滞なく当該公益通報に係る通報対象事実の確認のための調査を行うものとする。

(1) 当該公益通報に係る事案に関係する職員等から事情を聴くこと。

(2) 当該公益通報に関係する書類等を閲覧し、又はその提出を求めること。

2 委員会は、前項の調査を委員長が指定する委員又は総務部総務課の職員(次項において「調査員」という。)に行わせることができる。

3 調査員は、第1項の調査を行ったときは、職員等公益通報に係る調査員調査報告書(様式第3号)により、当該調査の結果を委員会に報告しなければならない。

4 職員等は、第1項の調査に誠実に協力しなければならない。

5 委員会は、第1項の調査の結果、通報対象事実があると認めたときは、職員等公益通報調査結果報告書(様式第4号)により、速やかに市長に報告しなければならない。

(調査結果に基づく措置)

第9条 市長は、前条第5項の規定による報告を受けたときは、速やかに通報対象事実の是正に係る措置を行うとともに、再発防止のために必要な措置を講じなければならない。

2 市長は、職員等公益通報調査及び措置結果通知書(様式第5号)により、前条第5項の規定による報告及び前項の措置の結果を遅滞なく通報者に通知しなければならない。ただし、通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。

(不利益取扱いの禁止)

第10条 通報者に関する情報は、非公開とし、公益通報の処理及び調査に当たっては、通報者の秘密を守るため、通報者が特定されないよう配慮しなければならない。

2 市長は、通報者、第5条第2項第3号の相談をした者(次条において「相談者」という。)及び第8条第4項の調査に協力した者(次条において「協力者」という。)が公益通報をしたこと、相談をしたこと、又は公益通報に係る調査に協力したことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。

(通報者への事後措置)

第11条 職員等通報窓口は、公益通報を処理した後において、通報者、相談者及び協力者(次条及び第14条において「通報者等」という。)に対する公益通報に係る事由による不利益な取扱いの有無について、適宜調査又は確認を行うものとする。

(不利益取扱いに係る申出)

第12条 通報者等は、公益通報に係る事由を理由として不利益な取扱いを受けたときは、職員等通報窓口に対しその是正を図るための措置の申出(次条第1項及び第14条第2項において「申出」という。)を行うことができる。

(不利益取扱いの申出に係る事実の調査)

第13条 職員等通報窓口は、申出を受けたときは、速やかに委員会に報告するものとする。

2 委員会は、前項の規定による報告を受けたときは、速やかにその事実の調査を行うものとする。

3 第8条第1項から第4項までの規定は、前項の調査について準用する。

(不利益回復措置等)

第14条 委員会は、前条第2項の調査の結果、通報者等に対する不利益な取扱いがあると認めたときは、速やかにその旨を市長に報告するものとする。

2 市長は、前項の規定による報告を受けた場合において、必要と認めるときは、速やかに申出を行った通報者等が受けた不利益を回復するために必要な措置及び当該不利益な取扱いを行った職員等に対する措置その他の適当な措置を講じなければならない。

(その他)

第15条 この要項に定めるもののほか必要な事項は、市長が別に定める。

この訓令は、公布の日から施行する。

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常陸太田市職員等の公益通報に関する要項

令和6年7月12日 訓令第7号

(令和6年7月12日施行)