メニュー お探しの情報はこちら よくある質問 防災もしものときは
  1. ホーム>
  2. くらし>
  3. 市民活動>
  4. 市の事業>
  5. 市民協働のまちづくりフォーラム>
  6. 第1回市民協働のまちづくりフォーラム(平成20年度)

第1回市民協働のまちづくりフォーラム(平成20年度)

 常陸太田市では,これからのまちづくりを市民と行政が一緒になって,まちを考え,行動し,創っていく,協働のまちづくりに取り組んでいます。地域でさまざまな取組みが始まってきている中,市民協働のまちづくりのあり方を考えるとともに,市民活動団体と市民との交流の場として,平成21年3月7日(土)常陸太田市生涯学習センターにおいて「市民協働のまちづくりフォーラム」を開催しました。フォーラムでは,常磐大学の林教授による基調講演や,事例発表,パネルディスカッションなどが行われました。

第1部 基調講演

 

hayashi
 講師 林 寛一 教授
   (常磐大学コミュニティ振興学部地域政策学科長)

 「協働のまちづくりにおける地域コミュニティ」


市民が,行政がもっと積極的に

 

これからのまちづくりは,市民が公的な問題や社会的な問題,政治的な問題など,そういう部分に積極的に参加し,行政と協力し合う必要がある。しかし,政治の中では,依然として政治家がやるところ,役人がやるところ,そういう意識が依然として強く残っており,自分達でやろう,協働してやろうという意識が,なかなか芽生えてこないのが現状。市民と行政が,協力し合い,総力をあげて自分たちの住むまちを作っていかなければならない。

市民,行政,NPOと,もう一つ

 「協働のまちづくり」は,市民と行政,NPOなどが「一緒になってまちづくりをする」というように理解されている。これからは,もう一つの要素として議員(政治・政治家)も積極的に,市民と一緒に街づくりの政策のプロセス,政策を作る現場に入っていって,一緒に知恵を出し合うことが必要。議員も職員も,一市民として市民とともに考える,そういうのがあってもいいのではないか。

これからの10年

 自治体がこれから考えなくてはならないのは,これまでの反省,もう一つは,これから10年間で財政を自立させるということ。合併特例債など国の財政的な優遇措置がなくなるこれから10年間,これが非常に大事である。

まちづくりは「心」と「もてなし」

 各地を歩いて見て,まちづくりに一番大切なのは「心」であり,「もてなし」であると気付いた。私は,そういう地域の魅力に段々はまってきている。 自分たちのまちの価値は何なのか,どういう個性があるのかを考え,未来に向けて協働のまちづくりに全ての力を合わせていただきたい。

 

第2部 事例発表

 


発表者
宇野 幸男さん
 粟原町「粟原ふれあい祭り」 (地域コミュニティ自主活動事業)

 粟原町では,粟原ふれあい祭りを開催。今年度は,地元の三和会(青年会)・子供会・さつき会(婦人会)等が中心となって,永年途絶えていた子供神輿を27年ぶりに復活。子供達の元気な声が響き渡り,地域に活気・元気を呼び起こした。今回の祭りをとおして,地域の青年会や子供会,婦人の会など横の連携が取れたことが成功に結びついた。


27年ぶりに復活した
子供みこし

 


発表者
加藤 幸司さん
 大中町白幡台「白幡台夏まつり」 (地域コミュニティ自主活動事業)
  大中町白幡台では,「地域住民の交流」「子ども達の故郷づくり」「郷土芸能の伝承」「団地のPR」を目的に,白幡台夏まつりを開催。祭りの前夜祭では,団地内の各戸で保管している行灯を,道路に面した庭先に飾り,団地一丸となって祭りを盛り上げている。また,団地外にも祭りをPRし,団地外住民との交流も図られている。
流しそうめんに舌鼓

 


発表者
岩間 成行さん
 棚谷ふるさと保全隊 「棚谷ふるさと公園整備事業」
 (市民提案型まちづくり事業)

 棚谷ふるさと保全隊では,町内の県道改修工事で出来た不用地約9,000平方メートルを,ふるさと公園として整備し,地域の憩いの場にする活動を展開。地元町内会・老人会・子供会を巻き込み,地域の環境整備・コミュニティ作りに取り組んでいる。今回の事業を通し世代間の交流も図られている。


公園内にベンチを設置

 


発表者
生天目 操さん
 下利大成会 「文化財周辺の環境保全・整備事業」
 (市民提案型まちづくり事業)

 下利大成会は地域の青年会として発足し,環境美化・整備活動に取り組む。また,夏祭り,運動会,歩く会などを町会とともに実施し地域を盛り上げている。今年度は地元の文化財(仁王像薬師如来坐像)を核にした,地域作りにも取り組む。今後も,「お互いの顔が見える元気な町づくり」を進めていく。


文化財周辺整備の様子

 


発表者
川崎 浩文さん
 (社)常陸太田青年会議所 「久慈の杜100km徒歩の旅」
 常陸太田青年会議所は,常陸太田市,常陸大宮市,大子町を主な活動エリアとし,地域をより魅力的なものに変えるべく,若者らしく積極的に運動を展開。今年度は,小学4年生から6年生約50名が100kmを歩き抜く「久慈の杜100km徒歩の旅」を実施。学生や一般ボランティア約50名と共に無事に成し遂げるなど,ボランティアの育成も図っている。
街中を歩く子ども達

 

 

第3部 ディスカッション

 


パネリスト
菊池 保裕さん

 情報交換できる場が欲しい

 中高校生と何か一緒にやりたいと思っていて,特に高校生ボランティアと協働作業ができないかなと。そして高校生から小中学生に伝承ができるような事業がやりたいと思っています。

 また,活動を色々やっている中で,PR・広報活動がうまく載らない。連絡協議会という大した名前でなくてもいいから情報交換ができる場が欲しい。「ここの団体こういうことやっているよ」「一緒にやろうか」といったことがやはり協働じゃないかなと思うので,行政が糸口となってやってほしい。やはり一緒にやるということを前提にしたほうが動きやすいです。パネリストの皆さんとこれから協働できればいいなという風に思っています。

○鯨ヶ丘ふれあい広場サポーター会長 ○NPO法人グリーンピュア常陸太田代表 ○西三町会長

 

エコミュージアムによる地域資源の活用 

 


パネリスト
佐藤 幸子さん

 楽しいことをやるためには地域のボランティアがやっぱり必要になってくると思います。そしてそれを続けていくためには,経済効果がないと絶対続かないということもあると思うんです。結局ボランティアばかりでは,地域は生き残れないです。

 エコミュージアムの手法は,町会が主になって町会の中のみんなが参加して生き残る方法を見つけていくんです。最初はそれをみんなで楽しむ。楽しんでいって,ほかから見たら「あそこに行ったらなんか楽しそうだな]」「ちょっと行ってみっぺ」「行ったらやっぱり楽しかったよ」「あそこに行くと楽しかったけど何が楽しかったんだっぺね」「あそこのご馳走うまかったよね」とか「あそこの景色よかったよね」とか。それがお金になったら素晴らしいと思うんです。

 そういうことが常陸太田のあっちこっちでいっぱいできていったら,それをピックアップして市は売ればいいんじゃないかなって思うんですね。それが大きな意味では市にやっていただきたいことかな。

○協働による元気な里川づくり推進事業 地域文化伝承部会長

 

 


パネリスト
中澤 範義さん

 情報が共有できるネットワークづくり

 事業を行う際,広く多くの方に何かを伝えるという難しさがすごくあると思います。100km徒歩の旅にしても,なかなか情報が伝わりにくいという状況は確かにありました。

 行政で「協働のまちづくりセンター」というような仕組みを作って事務局的な役割を担っていいただき,「こんな団体がこういうこと得意だよ。」というところをすぐに見られる,そして紹介をしてもらえるというようなネットワークを設置していただければなと思います。そういった仕組みができていけばスムーズに事業が進んでいけるのかなと思います。

○社団法人常陸太田青年会議所 元理事長

 

念入りな活動のアピールを
パネリスト
和田 範政さん

 ボランティアをやっていることを広くアピールすることがボランティアだと思います。「あいつがやってるなら俺もできるぞ。」と,そういう雰囲気に持っていくということが大事だと考えています。

 市民と行政が一緒になって考えて実行し良いまちをつくっていくためにも,市では機会があるごとに市内における様々な活動を「この地区はこういうことをやっているんだ」と広く何回もアピールをしていただきたいと思います。そういったことを市民全員が知ることができれば,市民全員の宝とすることができると思うんですね。「うちのまちはこんなに元気なんだ」と,よその地区の人にもアピールすることができて,よその人との交流ができるということもあると思います。

○市民提案型まちづくり審査委員長 ○エコミュージアム活動推進委員

 

 


コーディネーター
塩原 慶子さん

 素敵なまちの条件

 県北というと,過疎のまちとか高齢化のまちが多いと言われてしまって,どうも元気がないように聞こえるんですが,そういう話を聞くたびに私はちょっと「そうじゃないんだよな」っていう風に思っているんですね。

 「自分達のまちを自分達でなんとかしよう」「自分達のまちが一番大好きなんだ」と思っている人の割合が高いまちが本当は一番素敵なまちなんじゃないかなと思います。人口の多さとか少なさではなくって,自分達のまちを私が守るって思える人がなるべく多く住んでるまち,そういうまちに常陸太田がなったらいいなと思っています。

○茨城県生涯学習審議会委員 ○フォンズ編集デスク ○café結+1代表

 

遊び感覚が大事

 


コメンテーター
林 寛一教授

 継続を難しい言葉で言うと「sustainability」と言いますけれども,事業だけではなく継続するということが一番難しいことですね。これができるだけでも,ものすごい画期的なことなんです。どんなところでもなかなか続かない,人に頼ってしまい,やる気のある人がいなくなると消えてしまう,といったことが多い。

 そして,継続するには何が一番大事かというとやはり遊び感覚というのが一番大事だろうと。真面目にやると続かない,少し遊びがあったほうがやると。今日の発表の100km徒歩の旅もそうですし粟原町もそうですし下利大成会の夏祭りにしても,遊びという部分があると生き生きとしているんですね。

 そして,協働というのはみんなで頑張ろう,みんなで全員集まって頑張ろう,それが意味だと思います。

 

 

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは市民協働推進課 市民協働推進係です。

本庁2階 〒313-8611 常陸太田市金井町3690

電話番号:0294-72-3111 内線218

メールでのお問い合わせはこちら

アンケート

このページに対するご意見やご感想をお聞かせください。なお、寄せられたご意見などへ、個別の回答は行いません。
住所・電話番号など、個人情報を含む内容は記入しないでください。
それ以外のご意見・ご提案などはこちらからお願いします。

Q.このページはお役に立ちましたか?
ご意見・ご感想はこちらから
スマートフォン用ページで見る