住宅用火災警報器
住宅用火災警報器
住宅火災の死者数は建物火災全体の約9割を占めています。火災を早期に発見し,逃げ遅れを防ぐことを目的として,すべての住宅に住宅用火災警報器等の設置が義務付けられています。
住宅用火災警報器等を設置することによって,就寝中であっても,火災に早く気がつくことができれば,逃げ遅れによる住宅火災での犠牲者を減少させることができると考えます。
まずは,住宅用火災警報器の動画を見てみよう!
住宅用火災警報器等とはどんなもの?
住宅の壁や天井に設置して,火災発生の初期段階で煙または熱を感知し,警報音や音声により火災を知らせる機器です。
住宅用火災警報器
感知部,警報部が一体となった単体タイプです。火災を感知した住宅用火災警報器だけが警報を発する単独型と,連動設定を行なっているすべての住宅用火災警報器が火災信号を受け警報を発する連動型があります。
住宅用防災報知設備
感知器,中継器および受信機から構成される警報設備で,住宅において火災により発生する煙または熱を自動的に感知し,火災信号を直接または中継器を介して受信機に送信をし,火災発生場所の表示および警報を行なう設備です。
住宅用火災警報器には感知対象に応じて次の2種類があります。
煙式(光電式)感知器
火災の初期から発生する煙が住宅用火災警報器に入ると警報音や音声で火災の発生を知らせます。(消防法令で寝室や階段室に設置が義務付けられているのは,煙を感知する煙式住宅用火災警報器です。)
熱式(定温式)感知器
火災で発生する熱により住宅用火災警報器の周辺温度が一定の温度に達すると警報音や音声で火災の発生を知らせます。(台所や車庫などで,大量の煙や湯気が対流する場所等に適しています。)
住宅用火災警報器を選ぶポイントは?
消防法令では,住宅用火災警報器が適正な機能・性能を発揮するために感度やブザー音量等の規格が定められています。この規格に合格した警報器には検定マークが付いていますので,このマークのある警報器を取り付けましょう。
誰が取り付けるの?
住宅の関係者(所有者,管理者または占有者)と定められています。
したがって,持ち家の場合はその所有者となり,アパートや賃貸マンションなどの場合は,オーナーと借受人が協議して設置することとなります。
どこに取り付けるの?
住宅用火災警報器は,寝室と寝室がある階の階段上部(1階の階段は除く。)に設置することが定められています。そのほか,寝室がない階で,その階に床面積7平方メートル(約4畳半)以上の居室が5室以上ある階の廊下などに設置します。
取り付け位置は?
住宅用火災警報器は,天井や壁面に取り付けることとなりますが,具体的には次のように定められています。
天井に取り付ける場合
警報器の中心(感知部)を壁から60cm以上離して取り付けます。天井にはりがある場合には,はりから60cm以上離します。
壁に取り付ける場合
警報器の中心(感知部)を天井から15~50cm以内にくるように取り付けます。
注意点
エアコンや換気扇の吹き出し口付近では1.5m以上離して取り付けます。
どこで購入できるの?
お近くのホームセンター,電器店,消防設備会社などで購入することができます。
なお,価格は,メーカーや種類,機能等により異なります。
日ごろのお手入れは必要?
住宅用火災警報器が適切に機能するためには維持管理が重要です。「万が一」というときに住宅用火災警報器がきちんと作動するよう,日ごろから作動確認とお手入れをしておきましょう。
「電池切れに注意!」定期的に作動確認をしましょう!
住宅用火災警報器は電池が切れると作動しなくなります。定期的に点検ボタンを押すなどして作動確認を行いましょう。
定期的にお手入れをしましょう!
住宅用火災警報器はホコリが入ると誤作動を起こす場合があります。定期的にお掃除を行ないましょう。
お掃除の方法は機種によって違いますので取扱説明書をご確認ください。
警報音が鳴った時は・・・
住宅用火災警報器は,電池が切れそうになったときや故障の際に音や光で知らせてくれる機種があります。警報音が鳴った時の対処方法は取扱説明書をご確認ください。
交換時期について
住宅用火災警報器は,古くなると電子部品の寿命や電池切れ等で,火災を感知しなくなることがあるためとても危険です。10年を目安に交換しましょう。
悪質訪問販売にご注意を!
悪質な訪問販売には,十分にご注意ください!
総務省消防庁に報告のあった代表的な事案は以下のとおりです。(被害は無かったが不審な訪問があった事案を含む。)
【高齢者の被害が多発】
・高齢者(79歳)宅に男性2名が訪問し,「住宅用火災警報器が法律で必要。もう大体ついている。8万円かかる。」と現物を見せながら説明。「手持ちがない。」と断ると,「頭金だけでもいい。」と言われ,2万円を支払う。住宅用火災警報器も設置せず,「領収書を取りに行く。」と言ったきり戻ってこなかった。
・1人暮らしの高齢者(80歳代)宅に男性1名が訪問し,「もしボヤがあったら感知器が鳴る。」と言って,住宅用火災警報器を1階居間と2階階段に1個ずつ設置。20万円を請求し,支払う。
【「消防署の方から来た」とだます】
・住宅用火災警報器のチラシを持ち,「消防署の方から来た。こちらのお宅には住宅用火災警報器設置済みのシールが貼られていない。設置してはどうか。」と話を持ちかける。不審に思い身分証明書の提示を求めたところ,提示することなく帰る。
【「既に義務化されている」等とあおる】
・消防局作成の普及啓発用パンフレットに価格等を付加し改変したものを持って訪問し,「設置しないと違反だ。」と脅迫めいた雰囲気で販売を行なう。
○だまされてしまったら・・・
もしもだまされてしまった場合には,消防署や消費生活センター(http://www.kokusen.go.jp/map/index.html)等にお気軽にご相談ください。
なお,住宅用火災警報器は,クーリングオフの対象商品となっています。
他にどんな住宅防火対策があるの?
市消防本部では,住宅火災による死者の発生防止対策の要点について,「住宅防火いのちを守る 10のポイント」とし,毎年,春(3月1日から3月7日)と秋(11月9日から11月15日)に実施される全国火災予防運動等に併せた広報を行なっています。
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- 2022年5月23日
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